格闘技の技術

格闘技(主にボクシング)の技術を紹介と自分のメモ用両方を目的としたブログです

ボクサーのタイプ・スタイルと相性

ボクサーのタイプ
・スウォーマー(Swarmer)至近距離
・スラッガー(Slugger)中近距離
・アウトボクサー(Out-boxer)遠距離
彼らが主に戦う距離はこのリストの横に書いてある通り、至近距離、中近距離、遠距離の順です。

・特殊:ボクサーパンチャー(Boxer-puncher)


ボクサーのタイプはまず大きく分けてアウトボクサーとインファイターの2種類に分かれます。しかし、アメリカでは実はそこから更にインファイターはスラッガーとスウォーマーという2種類のタイプに分かれます。今回のノートではこのボクサーのタイプと相性について話したいと思います。

相性
以下が基本とされているボクサーの相性とそれぞれのボクサーにとって相性が良いとされているタイプで、またそれぞれのタイプが苦手としているスタイルです。
・スウォーマーはアウトボクサーに強い
・スラッガーはスウォーマーに強い
・アウトボクサーはスラッガーに強い


スウォーマー

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アウトボクサーの悪夢と言われているタイプのインファイターです。彼らはファイターの中でも常に接近し続け、プレッシャーを与えて中近距離、特に至近距離から手数を沢山出すタイプです。個人的にはインファイターの連打型と呼んでいます。常に近づき、相手のカウンターや大振りの攻撃を出させない様にし、一発を狙う隙を与えません。彼らはアウトボクサーに引けを取らない脚力があり、パンチの速度も速いです。

この様に常に押し寄せ群がる様なファイトスタイルからスウォーマーと呼ばれます。このしつこい攻めとプレッシャーが相手の体力を削り、相手を精神的にも肉体的にも追い詰めて判定で勝つ事を考慮に入れています。インファイターの中でも彼らはKOはチャンスが来たら決めるが、基本的にはKO狙いではありません。当然インファイターなので基本的に打たれ強さとパンチ力もあり、ジョー・フレイジャーやロッキーマルシアノみたいにKO率の高い選手もかなり多いです。三つの代表的なスタイルの中でも最もスタミナが必要なファイトスタイルとも言われています。つまり、いざ試合になった時、できるだけベストコンディションになるべく仕上げてくる確立が最も高いボクサーでもあります。漫画のキャラクターで言うなら「はじめの一歩」の幕ノ内一歩がスウォーマーです。

このスタイルの使い手
ロッキー・マルシアノ、マイク・タイソン(スラッガーにも分類される)、ゲンナジー・ゴロフキン、マーヴィン・ハグラー、ジョー・フレイジャー、ジョー・カルザケ、昔のマニー・パッキャオ、ジュリオ・セーザー・チャベズ、ヘンリー・アームストロング、ファイティング原田、具志堅用高、リッキー・ハットン、ジャック・デンプシー、リッキー・ハットン、などなど。


弱点
彼らの最大の武器である前進を止められると勝てると言われています。インファイターの中でもスウォーマーの最大の武器は前進であり、前に進む事を躊躇わせたり、手数を止めさせて単発にさせたら彼らは自分の戦い方を忘れた、捨てたとも言えます。そうなったスウォーマーはアウトボクサーにも簡単に負けます。しかし、彼らを止めるのに必要な最大の武器は強打と言われています。ちょっとやそっとのパンチが当たっても怯まずに突き進んでくる最も勇敢なタイプでもあるので、その選手にとって脅威に感じる強い一撃が必要不可欠になります。そして基本的に攻略に必要なのはスウォーマー以上のフットワークとスタミナで常に回り込み続ける事か、カウンターパンチやスラッガーに引けを取らない強打。このタイプに対して真後ろに下がるのは喜ばすだけなのでできるだけやってはいけません。


スラッガー

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強力な一撃を振り回してくる最もパンチ力に頼ったスタイルです。だからこそ、スウォーマー相手に最も強いです。スウォーマーは手数を出し、彼らは沢山のパンチを相手と交換する事になります。そこまで近い距離だとパンチを軽減させる事はできても一発も当たらない様にするのは非常に困難です。そしてスラッガーは振り回しているパンチのうち一発でも当たれば試合をひっくり返す事だってできてしまいますし、一撃で動きを止める事も可能です。そしてパンチ力が今一なスウォーマーはいてもパンチ力が今一なスラッガーはいません。

ただ、三つのスタイルの中で最も鈍足で動きが鈍く、攻撃も力んでいるせいで遅く、手数が少ないです。そして大半のスラッガーはスタミナも無いとされています。しかしこのスタイルからの一発はその分強烈です。しかし、遅さのせいか、最も隙だらけで一番打たれるファイトスタイルでもあります。だからと言ってチャンスと見て彼らとわざわざ正面から打ち合いに行く方は滅多にいません。

当然打たれるスタイルでもあるのでスラッガーは最も打たれ強いタイプの選手というのもあるからです。こちらの一発に耐えて一撃捻じ込まれたらたまった物じゃないですからね。一発を食らいつつも一発返してくるという点で視聴者が試合で最も好むファイトスタイルとも言われています。だからと言って一番人気のスターになれるかはまた別の話ですが。漫画で例えるなら「はじめの一歩」の千堂武士がスラッガーです。

このスタイルの使い手
ジョージ・フォアマン、マイク・タイソン(基本的にスウォーマーに属します)、マイキー・ウォード、ナシーム・ハメド(珍しくフットワークとスピードはありますが、戦い方からスラッガーと分類されています)、サニー・リストン、デイビッド・ヘイ、ブランドン・リオス、ルスラン・プロボトニコフ、リカルド・マヨルガ、シェイン・モーズリー、リオ・サンタクルス、アントニオ・マルガリート、などなど


弱点
彼らは基本的に機動力が無く、スピードが無いのが弱点とされています。パンチの当たる距離にいずに、亀田vs内藤の試合みたいに正面から打ち合わなければいいだけです。言う程簡単では無いですが、とにかく一撃必殺に当たってくれないスピードと技術力のある選手が苦手です。


アウトボクサー

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彼らは打ち合わず、安全圏から好きなタイミングで一発を選んで出し、スピードとフットワークを使って自分の戦いたい距離を常に維持し続けます。技術力も秀でていて、スピードの遅いスラッガーをスピードで翻弄し、一撃を滅多に食らう事はありません。力んだ一撃必殺ともなれば尚更です。

ボクシングを知らないかたほど彼らが何をやっているか理解しづらく、怖がっているんじゃないかと思いがちですが、彼らはどのスタイルの選手よりも慎重で、一方的にパンチを入れて点数を取れる瞬間を常に探し続けています。だからこそ、リズムを崩し、考える時間を与えてくれないスウォーマーは天敵になるわけです。アウトボクサーの言う所のルールを完全に無視するからです。

このスタイルの使い手
モハメド・アリ、パーネル・ウィテカ、ウィリー・ペップ、ジェームズ・トニー、フロイド・メイウェザー・ジュニア、ギレルモ・リゴンドー、ウィルフレド・ベニテス、エリスランディ・ラーラ、ベルナルド・ホプキンス、二コリノ・ロッチェ、などなど


弱点
もう全部説明し切ってしまった様な物ですが、彼らの弱点は考えられない、リズムを取れない状況を作る事です。そしてその中でもスウォーマーのしつこい接近と手数がとい、技巧派には最も原始的で単純なやり方が有効的です。つまり、スマートさの間逆です。要するにスマートならスマートなほど「絶対」に強いというわけでは無いという事ですね


ボクサーパンチャー

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ボクサーパンチャーはアウトボクサーでありながらインファイターに引けを取らない強打を持ったハイブリッドボクサーと言われています。スウォーマーに対する弱点を克服できているとタイプでフットワークも使えるのでスラッガーにも強い万能タイプです。しかし、強打を持ってるが故に、通常のアウトボクサーよりも足を地に付けてしっかりと打ち込んだり、アウトボクサーなら回避する為に相手の死角に回り込む所をボクサーパンチャーは一撃を入れる為に回り込んだり、より効かす事を意識する為、スラッガーのフルスイングの直撃を食らってしまう確立が上がります。

そしてパンチ力がある分、ムキになってインファイターより打ち合いの技術に欠けるにも関わらず、そのまま打ち合ってしまう事もよくあります。アウトボクサーの気質もあるのでスウォーマーに捕まって苦戦したり、結局苦手意識はまだ持ち続ける事もあります。一見万能で、一見中途半端。このスタイルで重要なのは柔軟性ですね。

このスタイルの使い手

トーマス・ハーンズ、シュガー・レイ・レナード、シュガー・レイ・ロビンソン、エリック・モラレス、現在のマニー・パッキャオ、現在のティモシー・ブラッドリー、オスカー・デラホーヤ、エデル・ジョフレ、ロイ・ジョーンズ・ジュニア、リカルド・ロペス、マルコ・アントニオ・バレラ、レノックス・ルイス、ザブ・ジュダ、アントニオ・ターバー、


相性の例
ジョー・フレイジャー(スウォーマー)vsジョージ・フォアマン(スラッガー)
ジョージ・フォアマン(スラッガー)vsモハメド・アリ(アウトボクサー)
オスカー・デラホーヤ(ボクサーパンチャー)vsジュリオ・セーザー・チャベズ(スウォーマー)
モハメド・アリ(アウトボクサー)vsジョー・フレイジャー(スウォーマー)一回目
モハメド・アリ(パンチを鍛えてボクサーパンチャーに)vsジョー・フレイジャー(スウォーマー)3回目
エデル・ジョフレ(ボクサーパンチャー)vsファイティング原田(スウォーマー)

最終的に
相性が噛み合えば絶対に勝てるわけではありませんし、負けるわけでもありません。ただ、どちらか一方がやりづらいというのはあります。そして相性が合えば実力を覆す事も可能とも言われています。例えば自分がスパーで苦戦していたAさんが、今度は自分が余裕だったBさんに対して大苦戦してしまう事だってあります。何故か?と考える時、こういった相性を考慮に入れるとよく分かる事があります。
  1. 2017/06/03(土) 17:48:55|
  2. ボクシング
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